水なしLED-UV印刷

当社が「水なしLED-UV印刷技術」を導入したのは2015年3月。ハイデルベルグ製Speed Master CD-102にLED-UVユニットを追加装備いたしました。UV印刷は紫外線照射でインキが瞬間硬化定着する印刷方式で、待ち時間なく後加工が行えます。スプレーパウダーを使うこともないので高品質で衛生的です。
また従来のUVシステムでは、光源から発生する熱による紙の伸縮や劣化、オゾン臭などの課題がありましたが、LED-UVはその両方を解決できるうえ、インキに揮発性有機化合物（VOC）が含まれていませんので、食品業界・薬品業界など幅広く対応が可能です。

さらに2015年12月に検査装置を導入。偶発的な事故やヒューマンエラーもいち早く発見、流出を防ぎます。万一の流出にも検査データによる追跡ができ、迅速な対応が容易です。
そして2016年6月アキヤマJP-4P-440製両面8色機にもLED-UVユニットを追加装備。これにより、弊社の生産能力が飛躍的に向上。厚紙から薄紙まで幅広く高品質な製品を短納期で提供します。完全パウダーレスの地球環境にやさしいクリーンな印刷工場が実現しました。

さらに2016年夏、当社設備全機水なしLED-UVに移行。菊全判の水なしLED-UVは関西で初めて、富士美術にて本格的稼働いたしました。

水とインキの微妙なバランスが、オフセット印刷のオペレータは10年経ってようやく一人前と言われる要因です。設備を水なしLED-UVにすることで、水にまつわる諸々のトラブルが一挙に解決され、私たちは新人から3年の経験でオペレータとして登用できるものと考えます。これにより現場の若返りを図るとともに、企業の安定した継続性を目指します。

現代、企業に求められている、CSR（企業の社会的責任）。 印刷という技術は、商品のパッケージや、会社の資料などに使用されています。些細な部分ではありますが、「小さなところから」始めることが、地球全体の環境保護へと繋がっていきます。 水なしLED-UV印刷で印刷されたものには、バタフライロゴの掲載を行い、その商品や資料の受取り手へ「環境保護活動」のアピールが可能です。

今までの「水あり印刷」では、IPA（イソプロピルアルコール）などが含まれた湿し水など有害廃液の排出や印刷時に必要な水の量が問題視されていました。それに対し水なし印刷の技術は、水道水及び循環型現像液しか使用せず、BOD、COD、廃液の削減に繋がると同時に、印刷時に排出された現像液は下水道に流せるため、環境への負荷が少ないのが特徴です。

当社で使用するインキには、石油系の揮発性有機化合物（VOC）を含まないものを使用しております。VOCとは、印刷インキなどに多く含まれ、人が大量に吸うことで胆管癌になったり、大気に放出されることで大気汚染に繋がったりなどの様々な悪影響を及ぼします。このマークは、業界の定める印刷グリーン基準のVOC関連項目で最も環境適性の高いとされている水準1に指定されていることを証明するものです。

使用しているインキが、「速乾性」の特徴を持つ「UVインキ」であるため、印刷工程の短縮を実現いたしました。
更に、LEDを使用することで、消費電力の削減に繋がり環境保全へ繋げていきます。

今までの印刷技術とは異なるものであることから、その「品質」についてはどうなのか？
「水なし印刷技術」は湿し水を一切使用しないため、その技術的特徴から印刷再現性に優れており、高精細な美しい仕上がりを実現いたします。

印刷会社には、「薄紙屋さん」と「厚紙屋さん」と呼ばれる2種類が存在しています。
富士美術では、薄紙も、厚紙も印刷できるというだけではなく、その両方を高品質×短納期で納品いたします！
パッケージ印刷なら、技術力、対応力の高い富士美術へ是非お申し付けください。

水なしLED-UV印刷の場合、瞬間硬化によって乾燥を待たず、すぐに次の工程に進むことが可能です。
通常の印刷ステップをで踏まずとも納品をすることができるため、納期短縮を実現いたします。

水なしLED-UV印刷では裏移り防止パウダーを必要としないため、パウダーの付着が厳禁とされる食品や医療現場のパッケージなどに最適です。
表面にフィルムを貼る場合などにはパウダーの付着がないことで、気泡ができず美しい仕上がりも実現してくれます。

従来の印刷では困難とされてきた、メタル系やホイル系の紙表面加工紙などの特殊紙も、乾燥が不要な水なしLED-UV印刷なら美しく印刷することができます。

この印刷技術は硬くて強い皮膜を形成し、油性インキの問題点である「色落ち」を防ぎます。また、水分や溶剤類に対する耐久性も優れています。